2024年6月13日木曜日

CPIで爆騰、FOMCで撃沈

昨夜発表された5月の米CPI(消費者物価指数)は、前年比3.3%の上昇で、市場予想の3.4%を下回りました。インフレが沈静化しつつあるとの安心感から、米金利が低下し、それに伴ってドルが下落、株が上昇しました。特に、中小型グロース銘柄が急騰しました。

しかし、日本時間の未明に FOMC の結果が発表され、FOMC メンバーの今年の利下げ予想が 1 ~ 2回、来年が 3 ~ 4回であることが明らかになると、ドルが上昇、株は下落に転じました。

下図は、FOMC メンバーの金利予想を示したドット・チャートです。1 つ 1 つの青い点が、FOMC メンバー一人ひとりの金利予想です。
2024年末の金利予想を、4人が現在と同じ 5.25 - 5.50% と回答し、7人が現在より 0.25% 低い 5.00 - 5.25% と回答し、8 人が現在より 0.50% 低い 4.75% - 5.00% と回答しています。
1 回の利下げ幅は 0.25% なので、4 人が年末まで利下げなし、7 人が年末までに 1 回の利下げが行われる、8 人が年末までに 2 回の利下げが行われると予想していることがわかります。


ロケット・ラボなど、金利低下を歓迎して、一時は前日終値比 +8.10% と爆騰しましたが、FOMC の結果が伝わると大きく売られ、終値は +1.53% となりました。前日比プラスですが、完全に撃沈の気分です。


日本株は、明日 14日に SQ と日銀会合を控え、冴えない値動きです。日本の物価上昇は、残念ながら賃金の上昇に結び付いていません。実質賃金は下落を続けており、豊かさを実感できない消費者は節約に走っています。これでは、いつまで経ってもデフレから脱却できないし、景気は良くなりません。外国人投資家の日本株に対する熱意は、すっかり冷めたように感じられます。

現時点の保有資産は、次のとおりです。


このブログのポートフォリオは、日本株(TOPIX)、米国株(S&P)、インド株(Nifty)、個別株(ロケット・ラボ)の 4本で構成されています。それぞれの利益率を高いものから順に並べると、次のようになります。

 1. 個別株(ロケット・ラボ) … 12.0%
 2. 米国株(S&P) … 10.7%
 3. インド株(Nifty) … 6.7%
 4. 日本株(TOPIX) … 3.0%

ロケット・ラボや米国株が円安によって、かさ上げされているのは事実ですが、それにしても、日本株の出遅れが際立っています。新 NISA の開始に合わせて、日本株の有望性が大々的に宣伝された割には、期待外れです。

日本企業は ROE (自己資本利益率)の改善が求められており、それが日本企業の経営の柱になっています。ROE の改善は株高につながるので、日本株に対する投資家の期待が高まっているわけですが、それも米国発の AI バブルの影に隠れてしまっているようです。

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